🌠 嫌われたくて無理する夜。──全員に合わせすぎて、自分消えてる。

🍸 酔っぱらいの神さまがいる店。
──BAR PRIMO 夜話 2

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🪞 導入文

この人にはこう言おう。あの人には合わせよう。

空気悪くならんように、ほんまは嫌でも笑っておこう。

気づいたら、誰に会うかで自分が変わってる。

…で、最後に残るのは。

「ほんまの自分、どれやったっけ?」
もう戻り方、分からんくなってる。

そんな夜、ありますよね。

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📢 ナレーション

大阪ミナミ、深夜0時。
雑居ビルの上のほう。

氷がカランと鳴るたび、
今日も誰かの“本音”が、
壁紙の裏に貼り替えられていく。

BAR PRIMOのカウンターでは、
神さまが照明をコロコロ変えていた。

明るくしたり、暗くしたり。

客に合わせすぎや。もう店のコンセプトどこいった。
誰の店か分からんやつや。

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🎭 会話劇

👤 ゲスト
「私、嫌われたくなくて無理してしまうんです…」

🍷 バッカス
「それな。」

一拍。

「でもな。」

「お前、接客しすぎや。人生で。」

営業時間長すぎる。

👤 ゲスト
「え…?」

🍸 マスター
「プライベートで接客モード入ってるやつやな」

🍷 バッカス
「この人には優しく。あの人には明るく。この人には聞き役。あの人には面白い人。」

一拍。

「お前、何人おんねん。」

シフト回しすぎや。

👤 ゲスト
「……」

🍷 バッカス
「来る客ごとに、店ごと改装してる。」

👤 ゲスト
「改装…」

🍸 マスター
「常連来るたびに内装変える店、すぐ潰れるで」

🍷 バッカス
「せや。」

「壁紙変えて、BGM変えて、照明変えて、メニュー変えて。」

一拍。

「結果、店の味ゼロ。」

何屋か分からん。

👤 ゲスト
「うわ…」

🍷 バッカス
「ほんでな。」

「一番しんどいの誰か言うたら。」

一拍。

「店主のお前や。」

そら疲れるわ。

👤 ゲスト
「……」

🍸 マスター
「そら落ち着かんわな」

🍷 バッカス
「毎日“期間限定イベント”やってる店、店主が一番先にバテる。」

👤 ゲスト
「……めっちゃ分かります」

🍷 バッカス
「ほんで、もっと残酷なこと言うで?」

👤 ゲスト
「……はい」

🍷 バッカス
「お前な。」

一拍。

「好かれてるん、お前ちゃう。」

👤 ゲスト
「……え」

🍷 バッカス
「“盛ってる接客バージョンのお前”や。」

ほんまのお前、まだ出てきてへん。

👤 ゲスト
「……」

🍸 マスター
「素の店員、まだ出勤してへんやつやな」

🍷 バッカス
「せや。」

「ほんまの自分は裏で座ってんのに、表には別人出してる。」

👤 ゲスト
「……それ、しんどいです」

🍷 バッカス
「当たり前や。」

一拍。

「ずっと嘘ついて接客してる店員、しんどいに決まってる。」

👤 ゲスト
「……」

🍷 バッカス
「せやからな。」

「全員に好かれようとするな。」

👤 ゲスト
「でも…嫌われるの怖いです」

🍷 バッカス
「怖いのはな。」

一拍。

「“誰にも分かられてへんまま終わること”や。」

それが一番寂しい。

👤 ゲスト
「……」

🍸 マスター
「薄味の店、印象残らんやつやな」

🍷 バッカス
「せや。」

「クセある店のほうが、“あそこ好きやわ”って言われる。」

👤 ゲスト
「……」

🍷 バッカス
「人生も一緒や。」

一拍。

「ちょっとクセ出せ。」

それが“店の味”や。

👤 ゲスト
「……はい」

🍷 バッカス
「全員向けの店はな。」

「誰にも深く刺さらん。」

誰にも覚えられへん。

👤 ゲスト
「……たしかに」

🍸 マスター
「万人ウケ=記憶に残らん、やな」

🍷 バッカス
「せや。」

一拍。

「ほんでな。」

「お前の店やろ?」

👤 ゲスト
「……はい」

🍷 バッカス
「まずな。」

「お前が“ええ店やな”って思える空気にせえ。」

それが一番長く続く。

👤 ゲスト
「……」

🍸 マスター
「店主が落ち着かん店、終わりやしな」

🍷 バッカス
「人生も一緒や。」

一拍。

「自分で落ち着ける場所、先に作れ。」

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🫧 エピローグ

嫌われたくなくて、自分を変え続けてると、

最後に残るのは“誰でもない自分”。

少しくらいクセがあっていい。

その空気を好きな人だけが、ちゃんと残ってくれる。
無理して残した人は、だいたい続かん。

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🥃 マスターのひとことメモ

全員に好かれるな。誰かにちゃんと刺され。
薄く広くより、深く一人でええ。

知らんけど…😁

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