『恋愛の仕方がわからない』 | BAR PRIMO（バープリモ）

🌙🍸二面展開型バープリモ劇場
《第四夜》テーマは──
『恋愛の仕方がわからない』

もう恋なんてしない。
そう言いながらも、
心の奥ではまた誰かの名前を置きたくなる夜がある。

その静かなざわめきは、もしかすると──
「まだ恋したい」のサインなのかもしれない。

☯️🔹スピリチュアル編
『恋の仕方を忘れたんじゃない。
　“やさしさ”の形が変わっただけ。』

（土曜深夜。氷が溶ける音が、静かに響くカウンター）

○マスター（グラスをゆっくり拭きながら）
「恋ってな、ナイフみたいに尖ってた頃は、すぐに誰かを好きになれたんや。
でも今は、やわらかいスプーンみたいなもんになっただけや。」

●ユカリ（少し目を伏せながら）
「スプーン……？」

○マスター
「すぐには刺さらんけどな、時間をかけてあったかいもんをすくいとる力はあるんやで。」

●ナナ（しんみりと）
「なるほど…。昔みたいに一気に盛り上がれへん分、
ちゃんと味わおうとする“心の準備”がいるんかもなぁ。」

○マスター（そっと）
「“恋のやり方”が変わっただけや。
“忘れた”やない、“進化した”んやで。」

（マスターが出したのは──
ベルガモットとバニラのホットカクテル）

📝グラスに刻まれていた言葉：
「もう尖らないぶん、深くすくえる。」

📻《ナレーション》
誰かを好きになるのに、説明書はいらない。
“どう始めたらいいかわからない”と悩むその優しさこそ、
次の恋を大切にしたいという気持ちの芽。

そのスプーン、まだちゃんと動いてます。

🎭🔸コミカル編
『恋のやり方、パスワード忘れました。』

（土曜深夜。とろけるチーズオムライスと共に、脱・恋愛ブランク会）

●ユカリ（34歳・“マイ布団が最強の相棒”）
「マッチングアプリのメッセージ、最初の“こんにちは”で燃え尽きる（笑）」

●ナナ（36歳・“既読スルーに敏感な民”）
「“今度ごはん行きましょう”が来ても、
“いつ？”って聞いた瞬間に既読になって終わる。なんなんあれ（笑）」

○マスター（苦笑いしながら）
「みんな“恋のパスワード”忘れてログインできてへんだけやな。」

（そこへカズオ登場。なぜか息切れ）

●カズオ（45歳・恋の再起動ボタン探し中）
「スーパーで“試食どうぞ”って言われただけで、“この人、運命？”って思ってもうた（笑）
恋したすぎてセンサー壊れてんねん！」

●ナナ
「恋に飢えてんのか、腹減ってんのかわからんやん（笑）」

○マスター（にやり）
「ええやん。恋の始まりなんて、だいたい“勘違い”からや。」

（マスターが出したのは──
チリとオレンジのスパイシーラムカクテル）

📝グラスの一言：
「恋の再ログイン、パスワードは“ときめき”やで。」

📻《ナレーション》
恋のやり方、忘れた？
それ、ただログアウトしてただけや。
誰かのちょっとした言葉で、勝手に再起動するようにできてる。

○マスター（ポツリ）
「ほんまに忘れてたら、
あの“おつかれさま”の一言で、ドキッとはせんやろ？……知らんけど😂」

✒️文学的にいえば…
「恋愛の仕方がわからない」とは、
過去の恋のページを閉じた指先が、
もう一度“はじめに”を探し始めたということ。

誰かを想うことを、
“怖い”と感じるようになったあなたは──
前よりずっと、やさしくなった証なのです。