バープリモ劇場 2話『リサ、米粉と格闘する。』

🍰バープリモ劇場 第2話
『リサ、米粉と格闘する。』

(舞台は、いつものBAR PRIMOのカウンター。
夜が静かに深まり、グラスが遠くでカランと鳴る。
リサが椅子に沈み込むように座っている。マスターはグラスを拭きながら、例のニヤリ顔。)

●リサ(くったりした声で)
マスター……米粉って、もっと優しい子やと思ってたんよ。
…けど今んとこ、ただのツンデレやわ。

◯マスター(目を細めて)
またケンカしてきたんか。
まぁ、夢と材料は、まず反発から始まるもんや。

●リサ
昨日な、レシピ通りに混ぜて焼いたらな?
マフィンやのうて、河原の石出てきたで。
ナイフも跳ね返したわ😇

◯マスター(コクッとうなずく)
あぁ、それな。“夢の洗礼”や。
一発でうまくいく夢なんて、たいてい幻想かプロの編集が入っとる。

●リサ(目を細める)
幻想、言い切るなぁ(笑)

◯マスター
それ、「夢のあるある」やなぁ
夢ってな、最初はワクワクするやろ?
でも途中で「え、私、何してんの…?」ってなる。
たとえば──
「キャンプしたい!」言うて山登って、
3時間後には焚き火断念して、コンビニ探してんねん。

●リサ(吹き出し)
それ、完全に昨日の私やん(笑)
米粉山、今たぶん……標高350mくらい。

◯マスター
せやけどな、夢ってのは3合目で帰ったら、
ただの筋肉痛と自己嫌悪だけが残るねん。
5合目、7合目、そして──
「登ってよかったなぁ」って思えるのは、たいてい最後のひと踏ん張りや。

●リサ(ポツリと)
でもさ、SNS見てたら……
みんな、もう頂上で景色楽しんでるみたいに見えてさ。

◯マスター(急に少し真顔)
他人の“完成”と、自分の“途中”を比べるのは、
心に毒やで。

●リサ(目が泳ぐ)
……毒、飲んでたかもしれん。

◯マスター
ほな今から、解毒タイムや。
“自分の夢”に水やって、太陽当てて、
今日の石マフィンを、明日のふわマフィンの土台にしよや。

(リサ、ほんの少し笑顔に戻る)

●リサ
ありがとう、マスター。
帰ったら、今日もひとまず“石”焼いてくるわ(笑)

◯マスター(手を叩くように)
それや!失敗しにいけるやつが、夢をつかむんや!

●リサ
あ、ちなみに今日のマフィン、一応持ってきた。

◯マスター(ニヤリ)
それはええ。非常用に店に置いとこか。
酔っ払いが暴れた時の……投擲用や(笑)

●リサ(吹き出して)
マフィンちゃうやん!武器やん!

(店内にやわらかな笑いが広がる。
グラスがカチンと鳴り、空気に少し泡が浮かぶような夜──幕。)

🌱夢の途中には、石が落ちている。
でもその石は、つまずくためやなく、踏み台にできる。
人と比べず、今日の“石マフィン”を自分のプロローグにしよう。
そして忘れずに──「夢は、焦らんと焼け。」🍰

📺次回予告:
「リサ、初のお菓子教室開催⁉
でもまさかの参加者が…!?」

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