📖『人生逆転の瞬間は、だいたいカッコ悪い。』

📖 『人生逆転の瞬間は、だいたいカッコ悪い。』

🍸 BAR PRIMO 夜話

──笑って沁みる、深夜0時の哲学。

📢 ナレーション

心斎橋の片隅にある、小さなバー「BAR PRIMO」。
深夜0時の灯りがともると、
カウンターには“お酒の神さま”バッカスが腰をかけている。

ワインをぶちまけ、ぶどうを転がしながら笑う神さま。
その言葉はむちゃくちゃなのに、
なぜか“明日が少し楽しみになる”不思議な夜。

今夜のテーマは──“人生の逆転”。
どん底から立ち上がった人たちは口をそろえて言う。
「何もかもうまくいかなかったあの時期が、
　実は“転機”やったんや。」

バッカスいわく、

「人生の逆転シーンは、だいたい“カットされる前のNG集”やで。」

🎧 BGM

氷の「カラン…」音。
奥では渋いブルースが流れている。
どこか泥くさくて、でも、やけにあたたかい夜。

🎭 会話劇

🍊 ショウ（40歳・元サラリーマン）〈グラスを傾けながら〉
「マスター、仕事辞めて1年経つけど、まだ“正解”が見えません。
　毎日バタバタしてんのに、前に進んでる気がせえへん。」

…

🍸 マスター（静かに頷いて）
「正解探してる時点で、もう“修行中”やな。
　人生って、カンペなしの即興劇みたいなもんや。」

…

🍷 バッカス（ぶどうを放り投げながら登場）
「アホやなぁ！逆転ってな、だいたい“泥だらけ”から始まるんや！」

…

🍊 ショウ（苦笑して）
「泥だらけ、ですか？」

…

🍸 マスター（苦笑して）
「出たで、神さまの珍理論コーナー😅」

…

🍷 バッカス（ワイン片手にドヤ顔）
「見てみぃ！映画でもスポーツでも、
　“名シーン”の前には“転倒シーン”あるやろ？
　あれカットしたら感動も半減や！
　つまり、失敗は“見えない助走”や！」

…

🍊 ショウ（少し笑って）
「……たしかに、転んだ分だけ、地面の硬さ覚えました。」

…

🍸 マスター（グラスを磨きながら）
「ほんまや。人って、転んで“土の匂い”を知ると、
　もう二度と浮いた足で生きられへん。
　それが“本物の地力”になるんや。」

…

🍷 バッカス（指を鳴らして）
「せや！“転んだ人”だけが、
　“立ち上がる構造”を知っとるんや！
　それが人生の裏マニュアルや！──知らんけどな😁」

…

🍊 ショウ（ふっと笑って）
「……あぁ、なるほど。
　この“カッコ悪い時期”が、NG集じゃなくて伏線なんですね。」

…

🍸 マスター（にっこり）
「せや。うまくいかん時ほど、人生が“撮り直し”してくれてるんや。
　そのNGシーン、あとで名場面になるで。」

🫧 エピローグ

バッカスが酔っ払って、「ワシのNG集も出すか！」と叫びながら転倒。
マスターが「それはただの酔い潰れや」とツッコむ。

ショウは笑いながら立ち上がり、
「今、泥だらけでも……悪くないっすね」と言って店を出た。

夜風が少し冷たくて、でも、
“やり直しの匂い”がした。

🥃 グラスの底のひとこと

「逆転の幕は、転倒のあとで開く。」

🌙 追伸

奇妙な神さまバッカスが座るバー「BAR PRIMO」。
実は心斎橋の片隅に、ほんまにあるんです。
深夜0時の灯りを探しに、ちょっと覗いてみませんか？
──検索は「バープリモ」で。

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