📖『ダイエットは、片思いや。』

「それ、ほんまは“理想の自分”に片思いしてるだけかもよ？」

痩せたい。でも食べたい。
その綱引きで、今日は腕がプルプルしてるあなたへ。

今夜も3分だけ、ゆるっとお付き合いください。

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🎬『BAR PRIMO 深夜0時の3分トーク』
🕯️ 夜、ほどける言葉たち。

🎧 BGM：氷がカランと鳴る音に、トランペットが泣きかけてる夜。

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深夜0時すぎ。
カウンターには、スイーツ断ち3日目のやす子が来店。

🥣やす子（肩を落として）
「もうアカン…チーズケーキの幻聴が聞こえる…」

🍸マスター（グラスをくるくる）
「禁断症状やな。恋と一緒や。
執着すればするほど、甘く見える。」

🥣やす子（不機嫌そうに）
「なんで今それ言うん…。今いちばんしんどいやつやん。」

🍸マスター（にやり）
「いやいや、本気でゆうてんねん。
ダイエットってな、”片思い”やねん。」

🥣やす子（じと目で）
「出た、例え話で逃げるマスター…で、どう似てんの？」

🍸マスター
「最初、”痩せた自分”に恋してまうやろ？その理想に会いたくて頑張るけど、なかなか会われへん。」

「たまに近づいたと思ったら、スッと離れるし、 “あと1キロやったのに〜”って時に限って、唐揚げが微笑んでくる。」

🥣やす子（うなずきながら笑う）
「うん…今まさに、そう。“既読スルー”されてる感覚。」

🍸マスター
「せやけどな、片思いやからこそええんよ。」

「報われへんでも、姿勢はピンッとするし、食べ物のありがたみもようわかる。」

「”まだいけるかも”って鏡の前で笑ったとき、ちょっとだけ、自分のこと好きになれたりするやろ？」

🥣やす子（照れ笑い）
「昨日の私、野菜スティックに“神…”ってつぶやいてたわ。」

🍸マスター（頷きながら）
「たまに裏切ってケーキ食べてもええねん。でも戻ってこれる自分が一番ええやん。」

🥣やす子（グラスを揺らしながら）
「…なんかちょっと、片思い続けてみたくなったかも。」

🍸マスター（にっこり）
「ダイエットってな、恋人やなくて、片思いやからええんや。
見返りなんかない。でも頑張ってまうやろ？」

「誰にも言わんでも、褒められんでも、
“ちょっと痩せたかも”って自分だけが知ってる瞬間、
なんか…誇らしいやん。」

「ほんでな、そんな”ひとりの恋”を続けてる自分、実は一番カッコええんよ。」

「…とか言うてても、ワシも昔、好きな子に『太った？』言われて、
必死に腹引っ込めてたけどな。結局、バレとったけど。」
…

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🥂マスターが出したのは──
炭酸強めのレモンハイボール。
レモンの香りが、夜の気分にキュッと効く。

🫧グラスに刻まれた言葉：
「好きな自分に、何度でも恋し直せ。」

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📖エピローグ：

帰り道。
やす子は自販機の前で、コーンポタージュに30秒迷ったあと、
炭酸水をポチッ。

「片思いは、今日も続く。……でも、それでええやん。」

夜風が、ちょっとだけ軽く吹いた。

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